日頃から付き合いのある方はもちろん、お世話になっている方々へ、感謝の気持ちを込めて行う新年のあいさつの年賀状ですがこの頃はEルールやLINEで済ますことも多くなっています。
ある調査によると、9割の人が「年賀状をメールで受け取ることに違和感がない」という結果も出ています。
それでも、やはり社会人として、きちんと年賀状を送らなければならない相手もいます。
会社の上司もその中のひとりではないでしょうか。
ここでは、そんな会社の上司に出す年賀状の正しい書き方についてみていきます。
賀正や謹賀新年って上司に出す年賀状に書いてもいいのか?
目上の相手である上司への年賀状には書式や言葉遣いに関する配慮が必要です。
一般的に年賀状には『賀詞』という祝意を表す言葉が文頭に添えられます。
『賀正』も『謹賀新年』もその賀詞です。
ただ『賀正』のような2文字の賀詞は、お祝いの言葉を簡単にあらわしたもので、相手への経緯も省略したものとされています。
よって目上のものから目下のものへ送る場合は問題がありませんが、その逆は相手に対して失礼に当たります。
一方『謹賀新年』は『謹んで』という相手に敬意を表す言葉が含まれていますので、こちらは目下のものが目上のものに出す場合には適した賀詞ということになります。
上司に送る場合は『謹賀新年』や『恭賀新年』・『謹んで初春のお慶びを申し上げます』のように『謹』の字が含まれるものを使い、『賀正』や『迎春』・『初春』等の2文字の賀詞、『あけましておめでとうございます』や『A Happy New Year』等のカジュアルなものは使用を避けるべきです。
賀正や謹賀新年ってそもそもどういう意味?
先ほども少し触れましたが『賀正』や『謹賀新年』は『賀詞』と言われるものです。
賀詞とは祝いの言葉、祝詩のことで本来、年賀に限らないお祝いの言葉ですが、 特に年賀状に用いる新年を祝う語句をさして『賀詞』と呼んでいます。
以下、幾つか賀詞を見ていきます。
・賀春:新年を祝う
・頌春(しょうしゅん):新年をたたえる
・迎春:新年を迎える ・慶春:新年をよろこぶ
・寿春:新年を祝う ・初春:新しい年、年の初め
・新春:新しい年
「賀」が含まれる賀詞は相手に対してお祝いを伝える言葉で
「春」がつく賀詞は春になりましたという言葉です。
・謹賀新春:謹んで新しい年をお祝い申し上げます
・恭賀新年:うやうやしく新年をお祝い申し上げます
・恭賀新春:うやうやしく新しい年をお祝い申し上げます
・敬頌新禧(けいしょうしんき):うやうやしく新年のよろこびをおたたえ申し上げます
等があります。
相手が目上の場合はこれらの4文字の賀詞を使用するようにしましょう。
その他にも『文の賀詞』や『英語』の賀詞もありますが、紙幅の都合もあり省きます。
上司に出す年賀状の書き方は?
では、最後に会社の上司に年賀状を出す場合はどのように書けばよいか簡単に見ていきましょう。
まず表書きです。
・敬称は会社宛に出すなら役職も入れますが自宅宛に送るなら「様」で十分です。 ・普段あまり話す機会の無い上位上司でしたら、差出人の所に簡単に自分の部署名などを入れると、差出人が分かり易くて良いでしょう。
次に文面です。
・子どもや家族などの写真入りの年賀状は、上司などには出さない方が無難です。 但し家族ぐるみのお付き合いや、出産祝いをいただいた、などの場合は、写真入りでも喜ばれることがありますが例外として考えてください。 ・図柄は使用しても良いですが、ふざけた印象のものは避けましょう。 ・手書きの一言を書き添えましょう。
受け取る側からすると、手書きの一言はうれしいものですし、上司への気持ちを表すことができる大切なものです。
まとめ
友人のような親しい間柄では、堅苦しいことばを使わずに相手が驚くような個性ある年賀状を作ってみるのもよいかもしれません。
年賀状のイメージ作りです。会社の上司へ出す場合は使うと失礼にあたることばがありますので注意いたしましょう。
謹賀新年の書き方
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