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相撲の審判の人数や配置は?それぞれの役割から審判部の雑学まで

相撲

こんにちは、相撲観戦が好きな管理人です。本日は、相撲の審判について見て行きたいと思います。

審判って土俵の周りに座っていて、物言いをつけるだけだと思っていましたが、それだけではなかったようです。

本場所の取り組みも1日に100組前後あるので、土俵下では5人の審判が交代でやっています。その辺のローテーションについても簡単に解説しました。

そのほかの審判のいろんな仕事についても、調べましたのでこの後一緒に見て行きましょう。

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相撲の審判は何人いるのか?

相撲の審判を「審判委員」と言います。勝負審判と呼ぶこともあります。

土俵下を「溜り(たまり)」と言います。溜りにいる審判委員は、5名です。その他の審判委員は、ビデオ室にビデオ係が2名と、決まり手係が1名います。

  • 正面:1名(審判長)
  • 東:1名(時計係)
  • 西:1名
  • 向正面:2名

図解で見ると以下のような感じです。管理人が作った図解ですが、親方の画像がなかったので、ちょっと微妙なシルエットですが、ここは大目にみてくださいね。

審判委員の総数について

相撲協会の審判部は、理事長によって任命されます。部長は1名で相撲協会の理事の10名の中から選ばれます。

副部長は2名または3名で、相撲協会の副理事の3名の中から1名が選ばれます。その他1名または2名が役員待遇委員の7名の中から選ばれます。

ちなみに、2018年3月の選考では、役員待遇委員から2名選ばれたので、部長が1名で副部長が3名となりました。

審判長は、部長と副部長が交代でやります。

そのほかの審判部委員は20名となっており理事長に任命されます。この振り分けも各一門から均等に分けるようです。

審判長は部長と副部長が交代でやりますが、幕下上位5番以上の取り組みだけの審判をやります。

幕下以下の取り組みの時には、審判長はいません。5人の審判の中から代表的な役割を一人決めます。

審判部は毎年1月場所が終わった後に改選が行われて、理事長が任命します。任期は1年です。

審判委員の人数をまとめると、

  • 部長:1名
  • 副部長:3名
  • 審判部委員:20名
  • 合計:24名(2018年の場合)

各取り組みに必要な人数は、

土俵下に5名

ビデオ室に3名

本場所では毎日8名の審判委員が仕事をしています。この後詳しく解説しますが、この8名はローテーションで交代で、やっています。

土俵下の審判委員の役割

次に審判委員の役割についてみていきたいと思います。土俵の周りに座ってるだけではなく、いろんな役割があります。

物言いをつける

土俵の下にいる5人の審判は、行司の軍配に意義があるときは、手を上げて物言いをつけることができます。

行司は同体(同時に倒れたり同時に外に出る)の時でも軍配をどちらかに上げなければならないので、その時はすかさず審判が手を上げて、物言いをつけて協議をします。

物言いをつけられるのは、審判の他に控え力士もできます。その辺について書いた記事がありますので、参考にして下さい。

相撲の物言いは力士もできるのか?ビデオ判定のやり方は?

ビデオ係

審判委員の2名がビデオ係になり、ビデオ室で物言いがついた取り組みを、スローで見てその結果を土俵の上で物言いをしている、審判長に無線で伝えます。

審判長はビデオの結果を一応聞きますが、あくまでも参考程度になるようです。土俵下の5人の審判の意見が優先されます。

しかし、管理人の勝手な想像ですが、最近のビデオは画質もいいし、スロー再生もはっきりと見えるので、ビデオの方が正確だと思います。なので、ビデオ判定で決めているのではないかと、想像してます。

物言いがついている間に、テレビ放送ではスローモーションの再生を繰り返して、解説がどっちが有利だとか言っているので、視聴者はどっちが勝ったかはわかってますね。

その上で、審判委員がどのような判断を下すのかも面白いところです。

決まり手係

決まり手係は1名がビデオ室にいて、決まり手を決定します。これも審判委員の中で交代でやります。

決まり手を場内アナウンスするのは、若手の行司がおこなっています。場内アナウンスって声がよくて、喋りも上手なので、管理人はNHKのアナウンサーがやってると思っていました。

すぐにわかるような決まり手の時は、即座にアナウンスの行司が言いますが、微妙な決まり手の時は、インターフォンで決まり手係の審判委員に確認します。

稀に、決まり手のアナウンスが訂正されることがありますが、それは決まり手係の審判委員がアナウンスの行司に訂正を伝えた時です。

滅多に出ないような、珍しい決まり手の時は揉めることもあるようです。その辺の珍しい決まり手について書いた記事もありますので、参考にして下さい。

相撲の決まり手でレアなもの10選!多いものランキングを含めて大特集

力士の監視

審判委員は相撲競技規定の違反がないかを常に監視します。

例えば、仕切りの時に手をつかないのは違反なので、手をあげて取り直しをさせることもあります。

待ったが多い力士には、後で厳重注意が言い渡されます。過去には罰金があった時期がありました。立会いの規定があるので、きちっと守らない時は、注意されます。

そんな立会いのルールについて書いた記事がありますので、参考にしてみて下さい。

相撲の立合いのルールを徹底解説!疑問を片っ端からチェックしてみた!

また、髷つかみなどの禁じ手を使った時もすかさず手をあげて、反則負けを伝えます。勝敗が決まった後に、駄目押しで土俵から押すことも、よくないので注意されます。

時計係

時計係は向正面の二人の審判委員のうちの東よりの方が担当します。赤房下とも呼ばれます。

ちなみに、赤房とは土俵の上の釣り屋根の四隅に、色のついた房がぶら下がっていますが、ちょうど時計係の審判の上が、赤い房になっていることからこう呼ばれています。

時計係は、制限時間を計っていっぱいになると、行司と東西の呼び出しに手をあげて知らせます。制限時間は以下の通りです。

  • 幕下以下:2分
  • 十両:3分
  • 幕内:4分

制限時間とは、呼び出しが東西の力士を呼びあげた時から、計り始めます。

制限時間ができたのが、戦前でNHKのラジオ放送が始まってからのようです。放送時間に間に合わないので、NHKが相撲協会に制限時間を作るように言ったそうです。

それまでは、制限時間がなかったので、1時間も立会いにかけることもあったそうです。そんなに時間をかけていたら、終わるのが深夜になってしまいますね。

 

水入り

取り組みが始まってから4分がすぎて、力士の動きが止まった時に、時計係が審判長に合図を出して、審判長が行司に水入りを知らせます。

水入りになると、行司がその時の力士の体制や手の位置を覚えていて、休ませます。

水入り後の取り組みは、先ほどの体制や手の位置を行司が再現して、背中を叩いて取り組みが再開されます。

幕下以下の取り組みでは、水入りはなく取り組みが長引いた時は、その2番後に取り直しになります。

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審判のローテーションについて

審判は5人のチームが4班に分かれます。その4班が次の取り組みに審判をします。

1番:前相撲~序二段60枚目台

2番:序二段目60枚目台~三段目90枚目台

3番:三段目90枚目台~三段目20枚目台

4番:三段目20枚目台~十両土俵入り前

5番:幕下上位五番~十両

幕内前半

幕内後半

Wikipediaより引用

4班の内訳ですが、

  • 1番チームは1番のみ
  • 2番チームは2番と5番の取り組みを担当する
  • 3番チームは3番と幕内前半を担当する
  • 4番チームは4番と幕内後半を担当する

5番の取り組みから、部長、副部長が審判長になるので、一人だけ交代します。

ちょっとわかりづらかったので、チームとしましたが、理解していただいたでしょうか?

2番、3番、4番のチームは1日に二回審判をやるようですね。部長、副部長は1日一回です。5番、幕内前半、幕内後半をローテーションで交替します。

 審判部ってどういうところか?

相撲協会の審判部は、重要な役割を担う部署です。取り組みに物言いをつけたりするので、大事な仕事ですね。

歴史を見てみると、審判のことを江戸時代の頃は、中改(なかあらため)と呼ばれていて、明治時代以降は検査役(けんさやく)と呼ばれていたそうです。

この頃までは、土俵の四角に柱が立っていて、その柱の前に座って物言いをつけていたそうです。

1930年(昭和5年)の天覧相撲をきっかけに、土俵下に審判が座ることになりました。柱がなくなって、釣り屋根になったこともあり、観客も見やすくなりました。

審判部長について

審判部長は審判委員の中のトップの存在で、大事な役割です。相撲協会の理事長に任命されるのですが、やはりどこの一門なのかが重要になってきます。

相撲協会の理事になると、その他にも巡業部長や広報部長や事業部長などの大事な役割があります。どの部長に任命されるのかは、どこの一門かと理事長との関係も大事になってきます。

過去にも審判部長になるのは、戦後からずっと、元横綱が務めていました。しかし、2002年の貴乃花(元大関)が初めて横綱以外で審判部長になりました。その後は度々大関も就任しています。

それから、元横綱、元大関以外でも、審判部長になる方が出てきました。2010年の魁耀(元関脇)、2012年の多賀竜(元関脇)、2018年の益荒男(元関脇)の3名だけが、元関脇で審判部長を務めました。

取り組み以外の審判委員の役割

審判委員は取り組み以外でもやることがあります。その辺をざっと紹介していきます。

番付編成会議

番付編成会議も審判部の仕事です。本場所が終わった3日後の水曜日に開かれることが多いようです。

会議に出席するのは、

  • 審判部部長(議長):1名
  • 審判部副部長:3名
  • 審判委員:20名
  • 相撲協会副理事:2名
  • 行司(書記を務めて発言は出来ない):5名

このメンバーで番付が決められますが、発表するのは次の本場所が始まる2週間前です。それまでは、極秘として漏れないようにしています。が、大体の予想は出来ますね。

新横綱や新大関、新十両がいるときは、番付編成会議が終わるとすぐに発表します。新しく化粧まわしを作ったり、挨拶などが忙しいので、早めに発表するようです。

取り組み編成会議

取り組みの対戦相手を決めるのも審判部の仕事です。メンバーは先ほどの番付編成会議と同じになります。

取り組みの決め方

幕内、十両の取り組み

  • 本場所の初日と2日目の取り組みは、初日の2日前に決まります。
  • 3日目から千秋楽までの取り組みは、その前日の午前中に決まります。

幕下以下の取り組み

幕下以下の取り組みは7日だけなので、偶数日の幕下の取組が終了する午後3時に決められます。幕下以下の取り組みは2日分づつまとめて決定します。

 

その他の取り組み編成会議について詳しく書いた記事がありますので、参考にしてください。

相撲の取り組みの決め方はどうするのか?その真相を解説します!

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。相撲の審判の人数や役割についてみてきましたが、審判は本場所の時は、結構大変ですね。

全ての取り組みをしっかりと見ていないと、仕事になりません。疲れたからって居眠りなんかしていたら、大変なことになりますね。

また、相撲をよく知っていないと、出来ないので普段から研究していると思います。決まり手も審判部が決めていたのですね。全部で82手の決まり手があるので、珍しいものが出た時は揉めることもあるでしょうね。

 

決まり手の珍しいものや多いものランキングについて、書いた記事がありますので、参考にしてください。

相撲の決まり手で珍しいもの10選!多いものランキングを含めて大特集

 

その他にも、番付を決めたり取り組みを決めたりと、色々と忙しい審判部ですね。このように親方も引退してからも活躍しているので、大相撲が成り立っているんだなあって、改めて思った管理人でした。

相撲の裏側がわかってくると、さらに相撲観戦が楽しくなりますね。

 

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