どもっ!相撲観戦が好きな管理人です。本日は、相撲の決まり手についてみていきたいと思います。
相撲の決まり手は、82手あるのですが、一般的に知られているのはそんなに多くはないですね。
例えば、上手投げ、押し出し、寄り切り、引き落としなどよく聞くものはわかりますが、全く聞いたこともみたこともないものが、結構あります。
全部覚えても試験には出ませんので、覚える必要はないのですが、へーそんなものもあるんだ!って感じで、この後みていけたらと思います。
その決まり手の中でもレアで珍しい決まり手を、管理人が調べてみました。その他、本場所で出た多いものランキングなどを紹介しますので、一緒にみていきましょう。
また、図解で詳しく解説しているサイトも見つけましたので、チェックしてみると、わかりやすいと思います。
レアな決まり手10選
管理人が調べたレアな決まり手10選の紹介です。あくまでも、管理人が調べたので厳密な根拠はありません。何十年も出ていないものや、何十年ぶりに出たものでの紹介です。
※番号は特にランキングではありません。
1:撞木反り(しゅもくぞり)
相手の懐に潜り込み、相手を横向きに肩に担ぎ上げるようにして後ろに反って倒す技。
※1929年に常陸嶌(ひたちしま)がきめて以来でていない。
2:外襷反り(そとたすきぞり)
片手で相手の差手の肘を掴み、もう一方の手で相手の手の上を通し、相手の足を内側から掬い上げて後ろに反り倒す技。
※1944年に栃錦がきめて以来でていない。
3:掛け反り(かけぞり)
相手の腋に頭を入れ、切り返しのように足を掛け、後ろに反って倒す技。
※1960年に決まり手が制定されて以来、幕内の取り組みで使われたことはない。
4:伝え反り(つたえぞり)
相手のわきの下を通り抜けながら体を後ろにもたれかかるように倒し、その重みで相手を倒す技。
※幕内では2002年に朝青龍がきめて以来でていない。
5:徳利投げ(とっくりなげ)
相手の頭を両手で挟みつけ、右か左に捻り倒す技。日本酒をお猪口に入れるとっくりを持つ際に頭(実際には首)の部分をつまむことが由来である。
※幕内ではでたことがないが、十両では7回ほどでている。2004年に魁道が決めたときは、珍しい決まり手ということで、テレビ番組で取り上げられました。
6:二枚蹴り(にまいげり)
相手を吊りながら、足の裏で相手の足の外側を蹴り、蹴った足のほうに倒す技。柔道の支釣込足に相当する。二枚とは、膝から足首までの外側のことである。
※幕内では1972年に羽黒岩が、1998年に琴龍が出していらいしばらくでなかった。その後、2007年から、時天空が3度ほど決めており、二枚蹴りの名手と呼ばれている。
7:小褄取り(こづまとり)
相手の重心を崩して体を泳がせ、流れた足首を掴み、引き上げて倒す技。
※2000年に決まり手として制定されてから、幕内では4回しか出ていない。直近では、2008年に白馬がきめて以来出ていない。
8:鯖折り(さばおり)
まわしを取って強く引き付け、上からのしかかるようにして相手のひざを土俵に付かせる技。
※幕内では、平成以降は旭天鵬が2回決めた以外には出ていない。
9:送り吊り落とし(おくりつりおとし)
相手の背後に回り込み、相手を後方から吊り上げ、その場に落として倒す技。
※2000年に決まり手として制定されてから、幕内では3回しか出ていない。直近では、2007年に安馬(日馬富士)がきめて以来出ていない。
10:褄取り(つまとり)
出し投げを打った後、後ろに流れた相手の足の足首かつま先を掬い上げ、前に這わせる技。
※1960年に決まり手として制定されてからは、2000年に曙がきめて以来出ていない。
ここまで、レアな決まり手についてみてきましたが、現在の82手になるまでには、いろいろと増えてきたようです。次の章では、その歴史についてみていきたいとおもいます。
決まり手の歴史
相撲の決まり手は現在では、82手ありますが、その昔はもっと少なかったようです。
昭和の初め頃までは、48手で、「しじゅうはって」と呼ばれていて、次のような4つに分類されていました。
- 投げ手(なげて)12手
- 掛け手(かけて)12手
- 反り手(そりて)12手
- 捻り手(ひねりて)12手
その後、日本相撲協会がたびたび決まり手を、追加しました。
- 1935年(昭和10年)に56手
- 1955年(昭和30年)に68手
- 1960年(昭和35年)に70手
- 2001年(平成13年)に82手
このようにして増えていき、現在の82手になりました。
★非技(勝負結果)
非技は5つありますが、82手には入りません。勝敗は認められます。
- 勇み足(いさみあし)
- 腰砕け(こしくだけ)
- つき手
- つきひざ
- 踏み出し(ふみだし)
★反則負け(82手には含まれない)
- 不浄負け(ふじょうまけ)
取り組み中に回しが外れて、局部があらわになると、負けになります。「モロ出し」などと言われることがありますが、これは2000年の5月場所で、朝ノ霧が不浄負けで反則負けした時に、スポーツ新聞が見出しに、「決まり手はモロ出し」と書いたことから、言われるようになったようです。
これは、「もろ差し」(自分の腕を相手の脇の下に入れる)という取り組み中の体制の言葉をもじったものと言われています。
決まり手を図解でわかりやすく紹介しているサイトを見つけましたので、ご紹介します。
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ここまで、決まり手の82手についてみてきましたが、その中でもどんなものが、多く決まっているのかを、次の章ではみていきたいと思います。
決まり手が多いもの
次の決まり手ランキングをみていただくと、なんと53.3%が「寄り切り」と「押し出し」ということになっています。
決まり手の半数はこの二つで決まるということですね。この結果はいつの時代でも代わりはないような気がします。(管理人の感想です)
3位以下からはガクンと低くなっています。このランキングでも、15位ぐらいまでを知っていれば、相撲観戦でほとんどの決まり手がわかりそうですね。
ちなみに、管理人が個人的に好きな決まり手の「うっちゃり」が入っていなかったですね。相撲をみていて、「うっちゃり」が決まると興奮する管理人です。
※「うっちゃり」とは、土俵際で出されそうになったところで、逆に体をひねって、相手を投げる決まり手。
決まり手ランキング(平成27年の1月場所から平成28年の11月場所までの全12場所)
1位:寄り切り 32.4%
2位:押し出し 20.9%
3位:はたき込み 7.8%
4位:突き落とし 6.3%
5位:上手投げ 3.9%
6位:突き出し 3.5%
7位:押し倒し 2.7%
8位:引き落とし 2.7%
9位:寄り倒し 2.7%
10位:送り出し 2.4%
11位:すくい投げ 2.3%
12位:下手投げ 2.3%
13位:小手投げ 2.0%
14位:上手出し投げ 1.6%
15位:肩透かし 1.2%
16位:渡し込み 0.5%
17位:きめ出し 0.4%
18位:首投げ 0.4%
19位:とったり 0.4%
20位:突き倒し 0.4%
その他 3.2%
アマゾンの本の紹介
大相撲決まり手大図鑑―基本技から珍手・奇手まで知りたかったあの技を一挙公開
ここまで、決まり手の多いランキングの20をみてきましたが、次の章では、禁じ手についてみていきましょう。禁じ手とはその時点で反則負けになるものです。反則負けになると、力士としての評価も下がるし、相撲協会から厳重注意を受けることもあります。
禁じ手(反則負け)
相撲には勝負規定で決められた、禁じ手が8つあります。これらは全て、反則負けとなります。
この中でも一番多いのが、2番の頭髪を故意に掴むですが、引き落としの時に髷に手が行ってしまって、反則負けになることがたまにあるようです。
2018年の3月場所で、勢が豊山の髷を掴んだとして、反則負けになりました。勢は引き落としをした時に、指が髷に入ってしまったようです。この時、審判から物言いがつき、審議の結果反則負けとなりました。
1:握りこぶしで殴る
2:頭髪を故意に掴む
3:目やみぞおちなどの急所をつく
4:両耳を同時に両手で張ること
5:前立揮(まえたてみつ)をつかみ、また横から指を入れて引くこと
6:喉をつかむこと
7:胸や腹を蹴ること
8:指を持って折り返すこと
※5番の前立揮とは廻しの前のことで、故意に指をいれて廻しを外したりしたら、反則負けとなります。
相撲の禁じ手を巡業の取り組み前に、若手力士が「初っ切り」として土俵で披露します。面白いと話題です。ユーチューブの動画を見つけましたので、ご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。相撲の決まり手についてみてきましたが、82手あるのに50%が二つの決まり手で決まっていたのが、意外でした。
レアな決まり手を出すとして、話題になるのは「宇良」ですね。2017年の1月場所で、「たすき反り」で、天風に勝った時は人気者になりました。
先ほど宇良が天風に勝った決まり手は「たすき反り」。十両では史上初。幕内では昭和27年春場所以来65年ぶりらしい。#NHK #sumo #大相撲 pic.twitter.com/ncH013nh0Q
— ひがくぼきみお (@higakubo) January 20, 2017
決まり手も先ほど紹介したランキングでも、上位15位ぐらいまでが知っていると、相撲をみていてもほとんどがわかると思いますので、覚えると相撲観戦が楽しくなりそうです。
また、図解で解説しているサイトも参考にしながら、理解していくと相撲がいっそう面白く見れますね。
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