こんにちは、相撲好きの管理人です。本日は相撲の物言いについてみて行きたいと思います。
2017年11月場所で、白鵬が負けた後に物言いをつけましたが、力士が物言いはつけられないんじゃないの?って疑問に思ったので、調べてみました。
調べてみると、取り組みで負けた力士は、物言いはつけられませんが、控え力士だけは物言いがつけられるようですね。
全然知らなかったので、「へーそうだったんだ!」がまた一つ増えた管理人です。
そんなことで、今回は物言いについてみていきましょう。
控え力士が物言いをつけられるという決まりがあるようだけど、実際のところはどうなんでしょうか?過去に物言いをつけた力士はいたのでしょうか?
その辺を調べてみました。また、物言いがついた時のビデオ判定ってどうなってるのでしょうか?そのあたりも一緒にみていきましょう。
相撲の物言いとは?
相撲をよくみている方だったら、みなさん知ってると思いますが、行事の軍配に疑問がある時に、審判の誰かが手をあげることを物言いと言います。
物言いがつくと、土俵の上で審判の5人が協議をします。
この時、行司は協議には参加出来ません。
物言いがついた時の結果は次の3つだけです。
- 行事軍配通り
- 行事差し違い
- 同体取り直し
行司は同体の時でも、軍配をどちらかに上げなければなりません。なので、同体の時はすかさず審判が手をあげて、物言いをつけます。
審議の結果をマイクで伝えるのは、正面に座っている審判長の役目です。例えばこんな感じでしょうか。
「ただいまの協議について説明します。行司軍配は、〇〇関に上がりましたが、協議の結果同体ということで、取り直しをいたします」
このように、審判長がマイクで伝えます。たまに説明がわかりずらい審判長もいますね。
そんな審判について書いた記事がありますので、参考にしてください。
なお、協議の結果、行司の軍配と違う力士が勝ちになることを「差し違い」と言います。立行司が差し違いをした時は、のちに理事長のところに行って、進退伺いを聞きに行きます。
実際は、差し違いでやめることはないようですがね。また、立行司はおなかに短刀をさしていますね、あれは差し違いをしたら、腹を切る覚悟でつけているようです。
実際に腹を切った行司はいませんが、処分を受けた行司はいます。その辺について詳しく書いた以下の記事がありますので、合わせて読んでみてください。
※行司の差し違いについて詳しく知りたい方はこちら
力士は物言いをつけられるのか?
力士がものいいをつけられるのは、土俵下の控え力士だけです。
相撲協会の規定の「控え力士」の項目にもあります。
「控え力士」
第五条 控え力士は、勝負判定に意義ある場合は、物言いをつけることができる。
第六条 控え力士は、勝負判定の協議に加わらず、従って決定権を持たない。
財団法人 日本相撲協会寄附行為施行細則附属規定より引用
2017年11月場所で、取り組みに負けた白鵬が手を挙げて、土俵の下で物言いを付けましたが、取り組みをしている力士は物言いを付けることは出来ません。
この取り組みで、白鵬は「呼吸が合わなかった」と、立ち合いの不成立を主張したが、これはみとめられずに、嘉風の勝ちとなりました。
この立ち合いでは、両者とも手を付いているので、立ち合いは成立しています。
立会いにも決められたルールがあって、調べてみると結構いろんなルールがありました。詳しく書いた記事がありますので、良かったら読んでみてください。
土俵下で控えている力士が物言いがある時は、審判と同じように手を上げます。しかし、先ほどの規定にもありましたが、土俵に上がって協議には参加できません。
物言いの手を挙げるだけで、あそこで足が出ていたとか、同体じゃねー!とかの意見が言えないようです。
実際に土俵下で物言いをつけた力士もいたようです。次の章でみていきましょう。
過去に控え力士で物言いを付けた例
控え力士が物言いをつける権利がありますが、ほとんど物言いをつける力士はいないようですね。管理人が調べた結果、4件の事例が見つかりました。
・1924年3月場所
双葉山対両国戦で、控え力士の横綱玉錦が物言いを付けました。
協議の結果、取り直しとなり、双葉山が49連勝となりました。
・1996年1月場所
土佐ノ海対貴闘力戦で、貴ノ浪が物言いをつけました。
協議の結果、行司の差し違いで、貴闘力の勝ちとなりました。
・2008年9月場所
序二段の笹山対桑原の対戦で、控え力士の星ケ嶺が物言いをつけたことがあります。
協議の結果、軍配通りに笹山の勝ちとなりました。幕下以下では、非常に珍しい出来事のようです。
・2014年5月場所
鶴竜対豪栄道戦で、控え力士の白鵬が物言いをつけました。
協議の結果、豪栄道が鶴竜の髷をつかんだとして、反則負けとなり、行司差し違いとなりました。
調べれば、あと少しは出てくるかもしれませんが、過去に土俵下で物言いをつける力士はほとんどいないというのが、現実のようです。
さすがに、物言いをつけるよりは自分の次の対戦のことを考えているでしょうから、なかなか手をあげることは無いでしょうね。
たぶん、次の立ち会いはこうやって、その後こうやって、こうすれば勝てるかなとか、土俵下で考えていることでしょう。
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物言いのビデオ判定とは?
審判委員から2名がビデオ室で、物言いがついた取り組みを、スロー再生して勝敗をみています。それを審判部長がイヤホンで、どちらの力士が勝ちなのかを聞きます。
しかし、ビデオ判定はあくまでも参考にする程度で、5人の審判の意見の方が優先されます。
というのが、相撲協会が以前より発表していることですが、やっぱりビデオでスローで見れば、一目瞭然ですね。
この時の、ビデオ室の審判が強く言えば、その通りになりそうです。しかし、意見が弱いと審判部長の判断が優先されそうですね。どこの世界でも上下関係は大事ですから。
特に、十両以上の取り組みの時の審判長(5人の中のリーダー)は相撲協会の理事または副理事が務めるので、必ず偉い人なんですね。
by Kim Ahlström
ちなみに、2018年3月に決まった審判部の名簿をみると24名いますが、貴乃花がランクが一番下の、審判部年寄になっています。
2020年の理事選挙では、貴の乱が起こるのでしょうか?期待したいところです。
と、この頃は長く話題になっていた理事長選ですが、理事長はどうやって選ばれているかご存知でしょうか。このあたりに詳しくなっていくと、会社なんかでの雑談ネタにはかなり役立ちます!前に詳しく取り上げましたので、ぜひ参考にしてみてください
まとめ
いかがでしたでしょうか。相撲の物言いについてみてきましたが、土俵下の控え力士が物言いをつけられることを、初めて知った管理人です。
2017年に白鵬が負けた後に、物言いをつけましたが、取り組みをした力士は物言いはつけられないのですね。確かに、負けてから物言いを許していたら、大変なことになりそうです。
どんなスポーツでも審判の判定に文句はつけたいでしょうが、従うしかないというのが、現実のようです。
あまりにもひどい判定の時には、その後で新聞やテレビで取り上げられますので、誤審はできない時代です。SNSでも炎上しちゃいますからね。
最近では、映像も鮮明でスローも以前より細かくなったので、ビデオ判定はわかりやすくなったことでしょう。
こんな時代なので、人間の目よりもデジタルを優先した方が、いいように思うのは管理人だけじゃないと思いますが、どうでしょうか?
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