こんにちは、相撲ファンの管理人です。本日は、まわしの色についてみていきたいと思います。相撲をよく観戦する方だったら、最近の廻しがどんどんカラフルになっているように感じませんか?
金色や銀色やパステルカラーのまわしの力士が増えているように思います。しかし、廻しの色ってどんなものでもいいのでしょうか?そんな疑問がふと湧いたので、調べてみました。
確かに、相撲観戦していてもみんなが黒の廻しよりは、色とりどりのカラフルな廻しの方が、楽しいですね。
なので、廻しの色についてこの後一緒に見ていきましょう。
相撲のまわしはどんな色でもいいのか?
相撲協会の規定では、まわしの色に決まりがあります。
【カ士(競技者)規定】
◇ 第四条
十枚目以上の関取資格者は、紺、紫色系統の繻子(しゅす)の締込を使用し、同色の絹の下り(さがり)を使用すること。
◇ 第五条
幕下二段目以下の力士は、木綿の廻しと木綿の下りを使用し、
色は黒 又は紫系統に染め、白い廻しは許されない
※十枚目以上とは、十両以上のことで、繻子とは織物のことです。
十両以上の力士は、稽古用と取り組み用が別の廻しになりますが、幕下以下では稽古用と取り組み用が同じ廻しになります。
十両以上:稽古用廻し→白 取り組み用廻し→紺、紫色系統
幕下以下:稽古用、取り組み用廻し→黒色または紺色系統
相撲協会の規定では、紺、紫色系統となっていますね。しかし、黄色や赤や緑の廻しの力士もいます。基本的にはこのような決まりがあるのだけれど、相撲協会が黙認しているようです。
よっぽど変な色のまわしをつけてこない限り、相撲協会も注意はしないのでしょう。
例えば、ストライプのまわしとか、ドット柄のまわしなんかしてきたら、即刻アウトだと思います。ストライプのまわしの想像をしたら、なんか笑ってしまいました。ある意味面白いかもしれませんね。
黄金廻しをつけた力士
元祖黄金まわしといえば、玉乃海です。カラーテレビが普及してきて、昭和32年に黄金廻しをつけたのが始まりのようです。
黄金まわしといえば、元横綱輪島が有名ですね。その後は、活躍した力士だと、水戸泉、朝青龍、などがいました。
2018年で現役力士で、過去に黄金まわしをつけたことがあるのが、白鵬です。黄金まわしの時に31連勝をして、スポーツ紙の見出しが、「白鵬、黄金廻しで黄金時代!」と書かれたようです。
また、松鳳山も後援会から送られた、黄金まわしをつけていた時期がありました。この時日馬富士から初めての金星をとりました。現在は黒です。
遠藤のまわしは、黄金というよりは黄色のような感じですね。輝も十両に上がってからは、黄金まわしをつけていて、遠藤との対戦の時は、黄金まわし対決と言われています。
ここまで、まわしの色の決まりについてみてきましたが、次の章ではまわしの色を決めるのは誰なのかについてみていきたいと思います。
まわしの色は誰が決めるのか?
まわしの色の決め方には、基本的に決まりはないようです。本人が決めたり、親方が決めたりとしています。
また、後援会から贈られることも多いようで、この時は後援会の方で色を決めると思われます。ちょっと派手な色でもありがたく締めるでしょう。事前に相談はすると思いますがね。
自分で色を決めるときは、尊敬する先輩力士と同じ色を選ぶことが多いようで、親方が選ぶ時は、力士が親方に頼むそうです。
過去には、雅山などは、両親からまわしをプレゼントされたものをつけていた、ということもあります。
稀に、師匠を尊敬していて、譲り受けたまわしをする力士もいるようです。
幕内の上位の力士に黒系が多い理由
色々と調べてみると、十両に上がるとカラフルなまわしをつけてみたいと、憧れがあるようで、そのような色を選ぶ傾向があるようです。
また、後援会もやっとまわしのプレゼントが出来ることから、派手な色をプレゼントする傾向があります。
しかし、カラフルなまわしは、水分を含むと伸びるという性質があるようで、取り組み中にまわしが伸びるようです。力士はかなり汗をかきますからね。
まわしが伸びると、手を入れやすくなり、投げられたりしやすくなるのです。
そんなこともあり、幕内の上位になると自分の意見が通りやすくなるので、黒系のまわしにして、きっちり締めて、相手にまわしを取らせないようにするようです。
高安などは、まわしをめいいっぱい締めて、指が入りずらいぐらい締めるようです。2018年現在は黒のまわしですね。
また、新しいまわしは、きつく締めづらいようで、相手に取り組み中まわしを取られやすくなります。なので、頻繁にまわしを新しいものにすることはないのです。
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ところで化粧まわしはどうなの?
十両に上がると、後援会から化粧廻しが贈られます。そして、化粧廻しを着けて土俵入りをします。
<十四日目の様子>幕内土俵入り。#sumo pic.twitter.com/A3SLh5ty40
— 日本相撲協会公式 (@sumokyokai) March 24, 2018
初めて化粧廻しを着けて、土俵入りをした時に力士は、緊張するようです。そして、やっとここまで上がれたと、嬉しくなることでしょう。
そんな化粧廻しについてですが、まずは、デザインについて見ていきましょう。
化粧廻しのデザインについて
化粧廻しのデザインですが、ここ数年はかなり派手なものや、奇抜なデザインのものが多くなっていますね。
デザインを決めるもさまざまで、後援会が決めることもあるし、スポンサーだったら、広告が入りますね。
また、お金だけ後援会が出して、デザインを力士が決めることもあります。そんな時は、地元のキャラクターを使ったり、出身校の校章を選んだりします。
佐田の海のくまモンの化粧廻しも話題になりましたね。
スポンサーの広告が入ったもので有名だったのが、琴欧洲のブルガリアヨーグルトなどですね。かなりの宣伝効果がありました。
また、人気の力士は毎場所新しい化粧廻しが届く方もいるようです。遠藤などは、人気があるのですごいですね。
そのあとに気になるのが値段ですね。高そうだけどどれぐらいするのでしょうか?
化粧廻しっていくらするの?
化粧廻しほとんどが後援会やスポンサーからの贈り物なので、厳密な値段は公表されていません。しかし、高額なことは確かです。
化粧廻しを作るところは、全国に数カ所しかなく、職人も少ないようです。注文は三越が全て引き受けているようです。
三越から依頼された工房で作るようですが、織り方に違いがあります。
- 羅紗(らしゃ):比較的安いが、現在はほとんど使われていない。
- 博多織:福岡県博多の室町時代から伝わる、伝統的な織物。
- 京都西陣製のつづれ織り:エジプトを起源とする、京都西陣の伝統的な織物。
博多織とつづれ織りは高価なようで、100万円から300万円はすると言われています。横綱の化粧廻しだと、1000万以上のものもあるようです。
過去に高額だったのが、若嶋津の化粧廻しで、10カラットのダイヤモンドが織り込まれており、時価総額1億5千万円だったそうです。バブル全盛期の頃の話のようです。
デザインなどもロゴやキャラクターを使う時は、許可をとったり相撲協会のチェックもあるので、出来上がるまでに半年から1年ぐらいかかるそうです。
最後に化粧廻しの歴史も見てみましょう。
化粧廻しの歴史
化粧廻しの歴史はもともと江戸時代の頃に、前を隠すために「前垂れ」というものを着けて、相撲をとっていました。
ある時、殿様が自分のお気に入りの力士に刺繍入りの前垂れを送ったことが、化粧廻しの始まりとされています。
その後、相撲をとるのに前垂れが邪魔だということで、取り組み中はなくなりました。しかし、その名残として、さがりをつけるようになりました。
さがりについて書いた記事がありますので、よかったらご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。廻しの色についてみてきましたが、相撲協会で認めているのが、紺、紫色系統とうことを、今回調べてみて初めて知った管理人です。
あれだけカラフルな廻しを着けているのだから、自由なのかと思いました。でも、現在のようにいろんな色の廻しがあるのも、にぎやかでいいですね。
流石に柄は無理でしょうが、もっといろんな色をみてみたいです。パステル系の華やかな色がいいのではないでしょうかね。
廻しも洗濯はしないようなので、なんども使っていくうちに、体に馴染んでくる廻しの方が、相撲をとりやすのだと思います。
関取の絹のカラフルな廻しは、高額なので、大事に使いたいことでしょう。土俵の上では、力士は廻ししか着けているものがないのです。
その廻しが個性のある色で、あの力士はあの色だったな〜と、記憶に残る廻しもいいですね。今後の色の変化にも期待したいところです。
その他の相撲のまわしに関する雑学的なことを書いた記事もありますので、参考にしてください。
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