ニュースで取り上げられ世界的にも注目となったイギリスのEU脱退。
イギリスのすることが日本にも影響あるの?
なんでよその国のことでそんなに騒ぐの?と思いますが日本にも当然影響があります。今日は、ちょっと真面目にニュースの話をしましょう。
イギリスがEUを脱退したい理由とは?
EUに加盟することで以下のようなメリットがあります。
EU加盟国との貿易に関税(輸出税・輸入税)がかからない
EU加盟国との間の行き来にパスポートが不要
お金も安く済んでほかの国へも行きやすい。
旅行もそうですが、企業としても嬉しいメリットですね。
確か、イギリスは経済的には豊かとは言えない国のはずです。
経済的には加盟している方が、メリットが大きいように思えますがなぜ離脱したいのか。
それには「難民問題」が大きくかかわっています。
イギリスの社会保障が手厚いために、難民からも人気の国でたくさんの難民が訪れ、イギリスはその人たちを今までたくさん受け入れてきました。
EUに加盟していれば難民の受け入れは拒否できません。
しかし、受け入れるとお金もかかります。そのお金は国民の税金です。
イギリスは財政難に陥っていて難民にお金がかかりすぎていて、本来使いたいところにお金が回せない状況です。
そのために「EUを脱退」して「難民の受け入れを拒否」しようと考えたのです。
イギリス人としても難民が増えたために、
税金をきちんと払っているのに自分たちに還元されない、
仕事も難民が増えたせいで奪い合い、
良いことがひとつもなければそりゃ不満になりますよね。
表向きでは「国としての主導権の回復」と言われていますがこれが大きな要因です。
EUを脱退するとイギリスはどうなる?
まずは脱退するメリットをいくつか挙げてみましょう。
EU加盟国のルールから解放(難民の受け入れ拒否できる)
EUに渡していた税金を自分たちに使える
独立国として自由にルールを決めて貿易ができる
次にデメリットを挙げます
EU加盟国との貿易や行き来のお金がかかる
イギリス通貨の価値が下がる
国外企業の撤退、それに伴う失業者の増加
何か失敗したときにEUからの援助は無い
メリット、デメリットを比べるとどうしたら正解なのかは、なかなか判断しにくいところですね。
EU脱退したところでイギリス自身の力で回復出来なければ、脱退したときのメリットが帳消しになるくらいのダメージを受ける可能性があります。
イギリスのロンドンには大手の金融機関が拠点を置いています。
これまではロンドンに拠点を置くことで、EU加盟国と許認可を求められずに、ビジネスを展開することが出来ましたが、脱退が決まった今後はそうもいきません。
そうするとおそらくイギリスを離れてしまう、大手の外国企業がどんどん出てきてしまうことでしょう。
この影響による失業者は約95万人と言われています。
さらには独立したことにより信用の低下から、イギリス通貨ポンドの価値も下がると見込まれます。
その結果購買力がさがり、イギリス経済が回らないという悪い結果を招く可能性があります。
難民に払うお金は減るかもしれないけれど収入も減るかもしれない。まさに紙一重の選択です。
日本への影響はどうなのか?
イギリスの経済が悪化すれば日本にももちろん影響があります。
現在イギリスにビジネス展開している日本企業は931社、さらに日本がイギリスに1兆7000億円の金額を直接投資しています。
これほどの数字となれば状況が悪化した、だから撤退しようなんて簡単に動くことは出来ないのは明白です。
イギリスの経済が悪くなると、日本も道連れに経済が悪化すると断言してもいいくらいなのです。
不況による更なる就職への悪影響も考えられるということ…。
経済が回復してきたという言葉が、微塵にも自分自身には感じられない私としてはこれ以上の悪化なんて考えたくもないです。
最後に
2016年6月の国民投票でイギリスが出した答えは「EU離脱」。
世界への影響を考えると各国は残留した方が…という考えが多かったところ。
それまでの世論調査では、残留派の方が多かったためにこの結果は驚きのものでした。
すでに市場ではイギリス通貨ポンドに対する円高が進んでおり「リーマンショックの再来」とも言われていて、日本のこれまで以上の不況も現実のものになりつつあります。
これからEUとの交渉で離脱を進めることになるため、正式に脱退するには2年くらいの時間が必要と言われていましたが、イギリスは「2019年の3月に正式離脱を目指す」と宣言しており、これからの動向・影響がまだまだ気になるところです。
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