葬式の時はお寺に行く、初詣は神社、結婚式も神社、厄払いはどっちでも受けてくれる、仏像の仏様と神社の神様は一緒?…考え込むうちにどっちがどっちなのか分からなくなってきました。
分からないことを放置しないで、調べてみました。
そもそも神社とお寺はどう違うのか?
私自身、ぼんやりと言えるのは「神社には鳥居があって、お寺はお墓がある」ということくらいの知識です。
これは間違いではないのでもう少しきちんと説明しましょう。
神社は「日本の神様を祀るところ」です。元は祝い事の際に人が普段立ち入らない神様が宿る場所に臨時で建てた祭壇が神社の起源と言われています。
もとから神社という場所があった訳ではないのですね。
このことから神社は神様が宿るところ、降りてくるところであるため、神様と人は違うのだと認識し互いに住み分けるための目印として鳥居があるとされています。
日本の神様と書きましたが「八百万の神」と言われるようにあらゆるものを神さまとして各地で祀られています。そのため戒律などは特にありません。
お寺は「仏教を普及する場所」と考えるといいでしょう。
お寺には神社と違い仏様が参拝時にいつでも拝むことが出来ます。
仏様を祀り、仏様を拝みながら僧侶や尼、住職が仏法を教え伝える、それがお寺の役目です。
仏教は中国・インドから伝わったものですが、お寺で行う葬儀や法要、戒名は日本独自の宗教だそうです。
仏教は、仏様を崇拝し、経典や戒律を守り修行することで自分も仏になることを教えとしています。
参拝方法の違いは?
参拝方法も違いがあります。
神社 ①鳥居の前で一礼、手水舎で手と口を清める
②お賽銭を入れる
③2礼2拍1礼
【神社参拝の作法】
神様の前で失礼がないよう鳥居の前でサングラスや帽子などは外した方がいいです。
そして鳥居の真ん中を避けて通ります。
真ん中は神様の通り道だからです。そしてお賽銭を投げることも神様に失礼とされるので、投げずに近づいて入れます。
昔、生理中の女性は参拝してはいけないと言われていました。
確かに昔の風習で血と死を神様は嫌うために生理中は神社に入ってはいけないと厳しく言われていたそうですが今はマナー違反ではないそうなので気にする必要はないようです。
気になる方は白い紙に塩を包んで持っていくといいそうです
さて、次にお寺の参拝の仕方です
お寺 ①門の前で一礼、手水場で手と口を清める
②香炉があれば煙を体にあびて体を清める
③お賽銭をいれる
③手を合わせて、拝礼
【ポピュラーなお寺の参拝方法 意外と知らないシリーズ】
手のひらを合わせる合掌は「仏様と一体になる」という意味が込められています。
お寺では音をたてないよう拍手は打ちません。門をくぐる際は敷居を踏んではいけません。少し高い敷居が多いですが必ず踏まないで跨ぎましょう。
神社もお寺も鈴(鰐口)があればお賽銭のあとに鳴らしてから拝みます。鈴がないお寺、神社も数多くあります。
建物の違いは?
建物の違いで一番わかりやすい物は「鳥居」ですよね。
神社にはあってお寺にはない。お寺は鳥居のかわりに「山門」という門があります。逆にお寺にあって神社にないものは「鐘」です。
神社は、森や林など自然な豊かなところに建てられていることが多く、また一般人が入れるのはお賽銭箱や弊物を捧げる場所までで神様が祀られている本殿には基本的に入ることができません。
お寺は修行のために住職や僧侶が住み込みますが、神社は神様が宿る場所という考えから人が住むことを好まず事務所なども離れて作られています。
もうひとつ、特徴としては建物に「朱色」が多く使われています。
お寺は仏教を普及させるために人を多く招き入れることから建物に装飾的な彫り物が多くみられるのがひとつの特徴です。
また遠くからも目立つように瓦屋根を高く上げています。また参拝のときには神社と違い仏様を間近で拝むことが出来ます。
以上が神社とお寺の違いです。
最後に
もうこれで小さい子供たちに何か聞かれても大丈夫、ちゃんと答えることができます。
参拝方法もばっちりですね。
ちなみに神社には敷地内に小さい祠(ほこら)がありますよね。あの祠にも神様が祀られていて、本殿の神様に関係のある神様がいらっしゃるそうです。
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