居酒屋に飲みに行った時、注文後直ぐに出てくるに出てくる『お通し』。注文していないのに出されるので、無料かと思いきや料金は取られます。
拒否する事は出来るのかどうか迷うところですが、出されればついつい食べてしまうものです。
逆に、お通しがお店の看板でそれを目当てに来店する場合もあります。そんなお通しについてのうんちくを少しお話します。
お通しはいつ頃始まったのか?
お通しと言えば「居酒屋」。
日本での居酒屋の歴史は、江戸時代まで遡ります。酒を量り売りしていた酒屋でつまみも提供する様になったのが始まりとされています。
飲酒自体の歴史は古く、奈良時代にはお酒を飲む習慣があった様です。
しかし、その当時にはとても高価なもので貴族しか口に出来ず、庶民が気軽に飲める様になったのは江戸時代に入ってからと言われています。
居酒屋で飲む際に付き物のお通しですが、江戸時代や明治時代の文献には記述が無く、昭和に入ってからの習慣とされています。
はっきりとした記録は無いのですが、昭和初期にはあったと言われ1980年代の居酒屋ブームと共に一般化されました。
お通しは拒否できるのか?
居酒屋のチェーン店化が進み若い人でも飲酒が日常になると、当然の様に価格競争が始まりました。単価が安いお酒だけを飲まれると客単価が下がり経営にも影響しました。
そこで、店側はお通しを出す事によってある程度売り上げ確保を始めたのです。当初はその様な理由から断る事が出来ませんでしたが、注文していないにも拘らず料金が掛かる事から問題になりました。
今では、ほとんどのチェーン店で断る事が出来る様です。また、高級なお店ではテーブルチャージと言って席料を取られる場合もあります。
なぜお通しを出すのか?
お通しの語源は諸説あるのですが、客の注文を調理場が了解したという「通った」とされる説が有力です。
ただし、この言い方は関東でのもので、関西では「突き出し」と言われています。注文とは別に料理を突き出す事から初仕事という言い回しになぞらえたものです。
基本的にはどちらも作り置き出来る手軽な料理で、注文された最初の料理と繋ぐために出されます。席料が掛かるお店では、席料だけ取るのも忍びないという理由で料理を一品出す所もある様です。
まとめ
すっかり日本に浸透した居酒屋での飲食。
お通しも日常の飲食文化として受け要られ様になりました。
しかし、居酒屋のチェーン店化が進むに連れ、差別化が必要になり価格競争が激しくなるとお通しを断れる事が売りになるお店も現れました。
料金を採るのだから当然と言えば当然ですが、時代の変化に合わせる事も必要になったのでしょう。
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