料理やお菓子のレシピなどによく記載されている「ひとつまみ」とか「少々」といった曖昧なこの表現。
いったいどのくらいなの?と困ったことはありませんか?
曖昧な表現で書かれているからきっと適当でいいはずだ!と思いがちですが、実はこの「ひとつまみ」や「少々」にもちゃんとした定義があって、グラム数も大体決まっているって知っていましたか?
今回はこの「ひとつまみ」や「少々」が一体何グラムぐらいなのか、そしてきっと少ないであろうこの分量を使うことに何の意味があるのかなどを詳しくご紹介していきたいと思います。まずは、分量から見ていきましょう。
塩ひとつまみや塩少々って何グラムなのか?
ひとつまみや少々って人によって解釈が違うのでは・・?と思われがちですが、きちんと
こういう決まりがあるようです。
「塩ひとつまみ」
・親指、人差し指、中指3本の指でつまめるくらいの分量。
・計量スプーンを使用して記載すると「小さじ約8分の1」「小さじ約5分の1」。
・グラム数で記載すると「0.6g~1.0g」。
ひとつまみって、思っていたよりもずっと分量ありますね。これはちょっと適当では
済まされない分量です。1.0gもあればキッチンスケールできちんと計れますしね。
「塩少々」
・親指、人差し指2本の指でつまめるくらいの分量。
・計量スプーンを使用して記載すると「小さじ10分の1」「小さじ16分の1」。
・グラム数で記載すると「0.3g~0.6g」。
ということは、ひとつまみという記載よりも少々のほうが分量が少ないことがわかります!
特にこの「少々」という表現は、肉や魚を調理するレシピによく記載されているのですが、
こんなに少ない分量を使う意味とはどんなものなのか?お肉の例を用いて次で見ていきましょう!
肉に塩コショウを少々ふる意味とは?
お肉を調理する際に必ずレシピに記載してある「塩コショウを少々」これは塩の役割からお話しすると「浸透圧(しんとうあつ)」という効果を期待しています。
浸透圧とは
ざっくりいうと「薄い水分」は「濃い水分」に向かって流れる、というイメージになります。表面に塩をふることで、素材の表面が濃い食塩水状態になり、それを薄めようとする作用で内側から水分が外にどんどん出てくるため、内側の水分量が減ることで身が引き締まります。
内側の余分な水分が外に出ることで、素材の臭み成分が減ります。
内側の水分量が減ることで、素材自体の身が締まるため、焼いても型崩れしにくくなります。
塩をふることで締まった身の表面が早く焼き固まるため、内側の旨味成分が抜けにくくなるのです。
塩の他にもコショウには浸透圧などの効力はないのですが、コショウはスパイスなので、素材の生臭みを消してくれる効果があるのです。
塩コショウを材料に少々ふっておくことは、肉や魚をグリル料理する際には、欠かせない下準備のひとつなのですね。
この下準備をしているのとしていないのとでは、料理の出来上がりにすごく差がでます。
ですが簡単そうだから適当にやっていいイメージのこの下準備にも、実は注意が必要です。次で見ていきましょう。
肉に塩コショウをふるときの注意点
塩コショウをふるときに間違えやすいのが、その「タイミング」!下準備だからと言って、 肉に早々に塩コショウして冷蔵庫に入れておく・・なんてことは絶対にしてはいけません。
塩コショウする理由として「臭み消し」だったり「内側の水分を外に出す」というようなことを説明しました。
お肉についてはあまり臭みを消す必要がなく、内側から水分が出てしまうと肉自体が焼くと固くなってしまいます。
肉に塩コショウをするときは下味をつけることを一番の目的にして「焼く直前」に塩コショウをしましょう。
おいしいお肉の焼き方を紹介している動画がありましたのでご紹介しますね!この動画でもお肉を焼く直前に塩コショウを振っていますよ。注意して見てみてください。
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クックパッドステーキの焼き方
また、お肉以外にもお魚を調理する際の塩の振り方を詳しく解説している動画がありましたのでご紹介しておきますね!
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ユーチューブで見つけた、魚のふり塩の動画です。(25秒)
まとめ
いかがでしたでしょうか。塩ひとつまみが何グラムあるのか?について見てきましたが、今までは、ひとつまみ が何グラムなのかなんて考えなかった方も、なんとなくでいいので頭の片隅に覚えておいてもそんはないですね。
「ひとつまみ」や「少々」って必要あるの?と思われていた方も多いと思いますが 、実はきちんと分量があって使用することにも大切な意味があります。
この分量を知っているということは、ちょっと料理通のようで自慢になりますね!
このちょっとした量でお料理の味がぐんとちがってきますのでレシピで「ひとつまみ」や「少々」の文言が出てきたら、 是非意識してお料理に取り組んでみてくださいね!
また、肉に塩コショウをする意味も、お子さんに聞かれた時に、説明できますね。聞かれなくても、一緒に料理などをやる機会があれば教えてあげてください。
お子さんも豆知識が増えて、人気者になるかもしれませんよ!
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