お正月のたのしみの一つに「箱根駅伝」があります
観戦者は、競技といってもお正月にあるせいか半分お祭り気分が少し抜けていないところがあります。
2016年の1月2日・3日と行われた第92回箱根駅伝は、青山学院大学が2年連続2度目の総合優勝を果たしました。
1区から10区まで一度もトップを譲らない完全優勝は、実に39年ぶりの快挙です。
見事としかいいようがありあせん。
誰がこの結果を予想していたでしょうか。これだから箱根駅伝は魅力があり目が離せません。
箱根駅伝のコースの5区、6区は、箱根の山道になりますから、過酷なコースに立ち向かう選手たちの姿に、心を打たれ、涙する方も多いと思います。
選手と観戦者の心はもはや一つになります。
苦しそうな表情をしながらも、最後まで決して諦めない彼らの姿やチームワークで一つになり、タスキを守るその姿に私たちは激しく心揺るがされます。
予期せぬアクシデントか起こったり、怪我で棄権を余儀なくされたり、タスキが渡せなくなったり、いろいろなアクシデントが起こります。
それも箱根駅伝の醍醐味の一つになっているのです。
予期せぬドラマが作られる瞬間、それに立会いたくてもただ見守るだけで中継を見ているのだと思います。
この日本の箱根駅伝に外国人の姿をよく見るようになりました。なぜなのでしょうか?そのことについて簡略に記しておきたいと思います。
箱根駅伝の外国人留学生は何人出れるのか?
箱根駅伝の出場資格の規定により次のようになっています。
チームエントリーは16名
区間エントリーのチーム編成は正選手10名
補欠選手は6名
ただし、留学生は、エントリー2名以内、出走1名以内となっています。
留学生選手の出場資格が少ないのは、やはり、箱根駅伝は日本の競技であることが大きいと思います。
例えば、アメリカの野球で日本人選手の数が多かったり、サッカーで熱狂するイギリス・スペイン・フランス・イタリア・ブラジなどに日本選手が、数多くいたりしたらサポーターからブーイングの声が聞こえて来そうです。
それと共に母国の選手自身も違和感を感じるのではないでしょうか。
突飛な例ですが、夏の甲子園の大会に外国人が数多くいたら、あのようなドラマ・感激はなかったと思います。
プレーする選手と観戦者の調整をうまくとって、外国人の出場人数の枠を決めていると思います。
なぜアフリカの留学生が多いのか?
アフリカ人は一般的に身体能力に優れているといわれています。
箱根駅伝に限らず、オリンピックの陸上などで圧倒的な強さを誇っています。しかし、その知られていない影の部分が彼らアフリカ人にはあります。
例にケニアを挙げてみましょう。
箱根駅伝で活躍するアフリカ人選手は長距離で優秀なケニアからの留学生が多いですが、ケニア人のすべてが足が速いと思ったら大間違いです。
ケニアの中でも、高原地方のナンディという集団から特に長距離アスリートが多数輩出されているそうなのです。
ナンディの人々は幼いころから「毎日10キロ以上走って学校に通う」とか「生計のために他の集団から牛を走って奪う」といった「走る能力」が育つ生活環境で育っており、「速い・強い」選手になることができるそうです。
そこには、社会の貧困があり何とかして貧困から逃れたいという強い意志が、彼らを陸上選手にしています。
陸上選手として有名になり、活躍しお金を稼ぎたいという野望があるのだと思います。
電機が通っておらず灯りがつかない地域は当たり前のごとくあります。また、教育を受けたいという切望もあるでしょう。
アフリカ人が長距離が早い訳は?
長距離に関していえば、ケニアやエチオピアは高地なので、ふだんから高地トレーニングしているようなものです。
高地のためうすい酸素でも生きていけるよう酸素をとりこむ力が強くなっているのでしょう。
高地のケニア・エチオピアの方が箱根駅伝の地理上合っています。
何といっても有名なのが、アフリカ人の次の公式です。
「アフリカ人(黒人)=速い・強い」説が生まれるほどでした。
研究者がアフリカ人の筋肉や骨格を調べた結果、そうはいえないということが判明しました。
そうはいってもアフリカ人の体の柔らかさ、背の高さや足の長さ、走っている時の状態をを見ると、どうしても「早い・強い」と結び付けがちです。
最近ではアフリカ人がいかに育ったかという「環境的要因」が重視されてきました。
ナンディの人々は幼いころから、毎日何十キロ以上も走ることが普通であり、生計のために獲物をを全力で走って奪うといった「走る能力の育つ」生活環境で育って来ています。
だからこそ、「速い・強い」選手になり得るのだといわれるようになりました。
「アフリカ人(黒人)=速い・強い」は人種的(アフリカ人)なものではないという結論に現在ではなりつつあります。
厳密にいうとアフリカ大陸の一部の人が、「環境要因」によって素質をもつと考えられるようになって来たのです。
まとめ
マラソンと違う箱根駅伝の魅力は、逆転が十分に起こりうるということです。
マラソンの場合、1人でかなりの長距離をを走り切るため、前半遅れていたのに後半一気に大逆転するというケースは稀です。
ほとんどないといってもよいくらいです。だからこそ、最後の最後まで分からないのが箱根駅伝の魅力で、見ているほうは目が釘付けです。選手以上にハラハラドキドキするのではないでしょうか。
外国人選手、特にアフリカ人の選手が今後どのようになっていくのか、非常に興味のあるところです。
果たしてアフリカ人選手より強豪の外国人選手は現れるのでしょうか。
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