こんにちは、相撲好きの管理人です。今日は、弓取り式についてみていきたいと思います。
結びの一番が終わった後に弓取り式がありますが、NHKのテレビ中継では放送時間の関係で、映らないこともありますね。放送される時は、見事な演技なので管理人はみています。
たまに見ると、そう言えばなんで弓取り式をやるのだろうと言う疑問が湧きました。どんな意味があってやってるんだろうと思い、調べてみました。
また、給料は出るのかとか、どうやって弓取り式をやる力士を決めているのかも疑問に思ったので、調べてみました。
もし、管理人のように疑問に思った方がいましたら、その辺を一緒にみていきましょう。
弓取り式をやる意味とは
弓取り式の始まりは、平安時代の相撲節会で勝ったほうの力士が、矢を背負って勝者の舞を演じたことが、起源とされています。
その後も諸説ありますが、1787年に徳川家斉が第11代将軍になってからの4年後の1791年に上覧相撲で、第二代横綱の谷風が土俵上で弓を受け「敬い(うやまい)奉げて四方に振り回した」とあります。この時に弓取り式が出来上がったと言われています。
その後、明治時代になると千秋楽で勝った力士が、「勝者の舞」の意味の弓取り式をおこなっていました。
昭和27年からは、毎日弓取り式を行うようになりました。これは、ファンサービスの一環として始められました。
歴史を見てみると、千秋楽に勝った力士の「勝者の舞」としての披露の意味があったのですね。しかし、毎日やるようになったので、代理の力士が披露するようになりました。
それでは、次の章ではどのようにして、弓取り式をやる力士がきめられるのかをみていきたいとおもいます。
弓取り式をやる力士の決め方とは?
基本的に横綱のいる同じ部屋の幕下以下の力士が務めます。もし、該当者がいない時は同じ一門の力士が務めます。(横綱が不在の時は、大関と同じ部屋の力士が務めます。)
幕下以下の力士で選ばれるのは、出世の見込みが少ない力士が選ばれるようです。
すぐに十両、幕内と出世すると、また変わらなければならないので、強い若手の力士は基本的に選ばれません。
弓取り式を任された力士は出世しない?
また、以前より弓取り式を任された力士は出世しないというジンクスがありました。
しかし、1990年5月場所まで弓取り式をやっていた、巴富士が弓取り式を務めた後に、1992年7月場所では、小結まで出世したのでこのジンクスを打ち破りました。
弓取り式を経験してから十両に昇進した力士 ※カッコ内は弓取り式をやった期間です。
・栃桜(1966年から67年)
・岡部(1973年)
・板倉(1973年から75年)
・皇牙(2004年から2007年)
幕内力士で弓取り式を務めた力士
・大岩山(1952年から54年)
・大田山(1954年から59年)
元関取で幕下に陥落してから、弓取り式を務めた力士
・緑岩(1959年)
・雲仙山(1962年)
・秀ノ花(1990年から91年)
1952年から2018年1月場所までの資料によると、弓取り式を務めた力士は、43名いますがその後に十両以上になったのが、5名ですので少ないでしょうかね。
しかし、巴富士のように小結まで昇進した事例もありますので、ジンクスでもないでしょうか?
それでは、次の章では弓取り式を務めた力士に給料はでるのか?を見ていきたいと思います。
弓取り式をやる力士の給料はでるのか?
弓取り式を務める力士は、基本的に幕下以下なので、給料はでませんが、弓取り式の報酬として、1場所で9万円ほどもらえるようです。
少ないようですが、幕下力士にとってはありがたいですね。幕下の力士は給料は出ませんが、手当が年間で90万円ほど出ます。
弓取り式の報酬が年間で54万円ですから、助かるでしょうね。力士は十両にならないと、給料がでないのがつらいところですね。
その辺の、番付による給料の違いを書いた記事もありますので、もしよかったら参考にしてください。
➔相撲の番付ごとの給料格差に驚愕した!その違いを解説します!
弓取り式で失敗した時の対処法とは?
力士だって人間ですから、弓を回したり振っていれば、落とすこともあるでしょう。そんな失敗した時にも、決まった対処法があります。
相撲では手を土俵についたら負けとなることから、弓を落としたら手で拾ってはいけないという決まりがあります。手をつくことが縁起が悪いということからです。
過去に、聡ノ富士が弓を落として足で拾い上げる動画を見つけましたので、ご覧ください。
上手に足で拾い上げていますね。普段からこの練習をしているようですね。
2010年3月場所に男女ノ川が弓取り式をやっていたが、手が滑ってしまい土俵の下に弓を落としてしまいました。この時は、呼び出しが拾って土俵に置きました。
その後、男女ノ川は足で拾い上げようとしましたが、二回やったがうまくいかず、手で拾ってしまいました。男女ノ川の弓取り式は、この場所が最後となりました。
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さて、聡ノ富士の弓を落としたシーンの動画を見ていただきましたが、2018年1月場所でも聡ノ富士が弓取り式を務めています。次の章では、聡ノ富士の弓取り式が人気な訳をみていきたいと思います。
聡ノ富士(さとのふじ)の弓取り式が人気な訳とは?
2018年初場所で弓取り式を務めている、聡ノ富士ですが1977年4月生まれなので、2018年で41歳になります。2013年1月場所から弓取り式をやっていますから、もう5年もやっているのですね。
相撲の成績は、怪我などもあり序二段や三段目を行ったり来たりという事が多いようです。しかし、弓取り式が見事だと人気になり、名前を知られるようになりました。
特に聡ノ富士の弓取り式では、弓を左右に回す時などは見事だと評判が良いようです。また、イケメンなところも人気の秘密のようですね。
以前は、横綱の取り組みが終わると帰る方が多かったのですが、聡ノ富士が弓取り式をやるようになってからは、最後までみていく方が増えたようですね。
四股を踏む時の足を上げて下ろした時に、「よいしょーっ」と言ういのを楽しみにしている方も多いようです。
溜席の方は、事前に弓取り式が終わるまで帰らないようにと言われるようですが。
聡ノ富士は伊勢ヶ濱部屋から、日馬富士が横綱になった事から、弓取り式を任されましたが、日馬富士が引退したので、今後はどうなるのでしょうか?
しかし、白鵬の宮城野部屋も同じ伊勢ヶ濱一門なので、まだやるのでしょうか?常に弓取り式の控えの力士はいるので、変わるかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。弓取り式の意味や誰がやるのかについてみてきましたが、調べて見ると、平安時代まで遡るとは、相撲って歴史が古いんだなぁと改めて思いました。
「勝者の舞」と言う意味で、千秋楽の一番で勝った力士が弓取り式をやっていた事は、意外でしたね。
そして昭和に入ると本場所では毎日やるようになったのが、ファンサービスと言うのも、やはり観客がたくさん来て、喜んでもらうのがいいと言う事でしょう。
弓取り式は幕下以下の力士が務めるようですが、出世しないというジンクスがあったので、頼まれた時は微妙でしょうね。断れないし、出世できなかったら悲しいですもんね。
しかし、幕下の力士にしてみれば、結びの一番の後なので、満員の観客が注目しているところで、弓取り式を披露できるのも嬉しいかもしれませんね。幕下以下の取り組みでは、観客はまばらですからね。
また、十両以上にならないと出来ない、まげの大銀杏を結えるのも嬉しいでしょう。そして、化粧回しもつけることが出来ます。
力士のまげについて書いた記事もありますので、良かったら覗いて見て下さい。
手当も1場所9万円と少ないようですが、もともと給料が出ない幕下力士にとっては、ありがたいでしょう。
弓取り式についても多少の知識がついたら、今後の弓取り式を見るときも楽しみになりそうですね。
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