こんにちは、相撲観戦が好きな管理人です。今日は行司の掛け声について、調べてみたのでお付き合いください。
行司の掛け声といえば「はっけよい残った」ですね。みんな知っている掛け声です。さて、その「はっけよい残った」にはどのような意味があるのか、ご存知でしたか?管理人は知らなかったので、調べてみました。諸説あるようでした。
また、その他にも行司は色々な掛け声を言いますので、まとめてみました。行司は軍配を振るうだけでなく、土俵の上では声を出すことも大事な仕事ですね。観客はそれをみる楽しみもありますね。
それでは、行司の掛け声の種類についてみていきましょう。
行司の掛け声の種類とは?
行司の掛け声にはいくつか種類がありますので、その言葉と意味を解説していきます。
力士の四股名を呼び上げる
力士が土俵に上がると、行司が四股名を東→西の順番で呼び上げます。
通常は「〇〇山〜、〇〇海〜」と一回づつ呼び上げます。これを一声と言います。
三役以上(小結以上)の取り組みの時は、「かたや〇〇山〜〇〇山〜、こなた〇〇海〜〇〇海〜」と「かたやとこなた」がついて、四股名を二回呼び上げます。これを二声と言います。
三役以上の取組なので、対戦相手が平幕でも二声で呼び上げます。
また、十両の最後の取り組みも二声で呼び上げることになっています。
ちなみに、「かたや」と調べてみると、「相対するものの片一方は」と出てきます。
「こなた」は「こちらの方」と出てきます。
なんとなくですが、わかりやすく言うと「かたほうは〇〇山、こちらは〇〇海」みたいな感じでしょうか?管理人の勝手な推測ですので、ご了承ください。
取り組み前
取り組み前の行司の掛け声に決まりはありませんが、「かまえて」や「見合うて」などが多いようです。
これはその言葉のとおり、力士に相撲を始める為にかまえてもらったり、見合ってもらう為の掛け声です。
制限時間が来る前に、立会いをしてもいいことになってますが、ほとんどいませんね。お互いの呼吸が合わないと、取り組みが成立しないので、難しいようです。
ちなみに制限時間ですが、
- 幕内:4分
- 十両:3分
- 幕下以下:2分
となっております。審判委員がストップウォッチで計っています。
立会い
立会いの時の行司の掛け声は、「待ったなし」「手をついて」「腰を下ろして」などです。これも言葉のままの意味ですね。やはり行司によって違うようで、決まりはないようです。
例えば行事によっての違いですが、
- 時間です、手をついて
- 待った無し、腰を下ろして
- 手を下ろして
- 時間です、腰を下ろして
など、色々あるようですね。行司もその日によって変わるのかは定かではありません。
立会い不十分
立会い不十分の時の行司の掛け声は、「まだまだ」や「待った」と言います。力士の立会いはお互いの呼吸が会ったときに、取り組みが始まります。どちらかの力士が呼吸が合わないと、立会いが成立しないので、行司が「まだまだ」や「待った」と声を掛けます。
また、立会いでは両手をつかなければならないという決まりがあるので、手をつかないで取り組みを始めた時も、「まだまだ」や「待った」という事もあります。
取り組み中
取り組み中にも「待った」をかけることがあります。
・一つは、取り組み中に廻しが緩んだ時です。待ったを掛けてそのままの体制をキープしてもらい、行司が廻しを締め直します。
行司がよしの合図をしたら、また取り組みが始まります。
・二つ目は鼻血がすごくでている時です。この時も行司が待ったを掛けて、そのままの体制で待ってもらって、行司が鼻にティッシュを詰めて応急処置をします。
・三つ目は水入りの時です。水入りとは、決着がつかず4分を超えた時に、審判委員が手を上げて行司に知らせて、力士を一旦休ませてからまた取り組みを始めます。
この時、行司は足の位置や廻しを持っていた手の位置を、しっかりと記憶していなければなりません。その通りの体制で、また取り組みを始めるからです。
なお、幕下以下の取り組みは水入りがなく、4分を超えた時は一旦止めて、二番後にまた改めて取り組みを行います。
はっけよい 残ったの意味とは?
取り組み中の行司の掛け声で有名なのが、「はっけよい 残った」ですね。この意味にも諸説あるようです。
「はっけよい」と行司が言うのは、主に取り組み中のお互いの力士が廻しを取って、動かない時に言うことが多いのです。
そのことから、諸説ある中でも
「はっ」→「ハヤ(早く)」
「けよい」→「キホへ(競え)」
これをまとめると
「ハヤキホへ(早く競え)」が転じて「はっけよい」になったとする説です。この説が一番有力なようです。
行司が力士に対して、早く競いなさいと葉っぱをかけているような意味でしょうかね。
その他の説としては、「八卦良い(はっけよい)」からきているとする説です。
「八卦」とは古代中国の占いの一つで、「八卦良い」とは、いいことがおこると言うような意味なので、相撲の取り組み中には関係ないような気がしますね。
そしてもうひとつの説としては、「発揮揚々(はっきようよう)」からきている説。この意味は「気分を高めて全力勝負せよ」と言う意味がありますが、取り組み中に言うよりは、取り組み前に言いそうですね。
「残った」と行司が言うのは、どちらかの力士が俵に足がついているが、まだ残っていると知らせているのです。押されている力士は、まだ残っているのか、逆転してやろうと思います。
押している方の力士は、クソっまだ残っていやがるのか、後一押しだな!と思い頑張るのです。
結びの一番の掛け声
結びの一番では、「かたや〇〇山〜〇〇山〜、こなた〇〇海〜〇〇海〜」と、四股名を二回呼び上げてから、「この相撲一番にて、本日の打ち止め~」と言います。
展覧相撲の時の、天皇陛下がおいでになっている時は、「打ち止め〜」を「結び」と言います。
また、その場所の最後の取り組みを意味する千秋楽の時は「この相撲一番にて千秋楽にござります~」と言います。
相撲ファンの方であれば、結びの一番はほとんどみると思いますので、この掛け声は聞いたことがあると思います。
十両の最後の取り組みの時には、「この相撲一番にて中入り~」と言います。
ちなみに、「千秋楽」と言う意味ですが、その昔雅楽に「千秋楽」という曲があり、それをその日の最後に演奏したことから、最後の日を「千秋楽」と言うようになったのが語源だという説があります。(その他にも諸説あります)
大相撲では、1757年の番付に「千秋楽」の文字が残っていたようです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。行司の掛け声について見てきましたが、やはり行司といえば「はっけよい残った」ですね。相撲に詳しくない方でも、知っていますね。
意味は諸説あるようで、はっきりとはわかっていないようです。行司によっては「はっけよい残った」とは聞こえない方もいますよね。ちょっと文字では書きづらいですが。
それも行司によっての個性が出るので、相撲の面白さですね。今後の相撲観戦では行司の掛け声に、集中してみるのも面白いかもしれませんね。
行司が差し違えた時はどうするのかを、書いた記事もありますので、よかったら参考にしてください。
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